【SV-S19 最高2160付近最終2084 最終68位】無限の可能性・鬼火黒バドパオジアン

・はじめに 

 S19お疲れ様でした。

 本気で一位を狙いました。

 分不相応だと思われる方もいるかもしれませんが、

 悔しいものは悔しいです。

 言い訳もありません。これが実力です。

 僕の現段階の思考をここに書き出します。

 

・使用構築

 

 カミのテラスを地面に変えてます。

・構築コンセプト

 ①基本に忠実に再現性を追求する

  起点作成→積み 先制技リレーの王道パターン

 ②能動的に有利な選出の噛み合わせを起こす

  バドパオカミの単体紹介にて解説します。

 ③テラスに依存しない

 ④匿名性の高い構築

 

・構築経緯

 まず初手置き性能と対応範囲の広さが群を抜いている鬼火黒バドを軸に据えました。鬼火黒バドを初手に置く場合、相手の特殊禁伝との初手対面および後発の黒バドをケアできていないため、前者の取り巻きも含めて対応できてかつ汎用性のあるエナジーカミと、S関係を無視した処理ができる珠氷テラパオに着目。剣舞パオのフィニッシャー性能の高さがずば抜けていることに気がついたため、コライ軸にセットで選出することでパオを有効活用できるようにゴツメラッシャ、バドミラーの引き先になりえるかつステロによるパオの縛り範囲拡張に貢献できるディンルーを採用。最後に構築単位で重めなハッサムやゴリラを起点に単体で試合を決めることができる炎パン龍舞スケショアンコカイリューを採用して構築が完成しました。

・単体紹介

 黒馬バドレックス@オボン 妖テラス 

 

 175-81-111(84)-207(172)-120-222(252+)  

 B:水流の乱数意識

 C:無振り水ラオス確定ライン

 アスビ/ドレキ/鬼火/瞑想

 

 構築の核その1。

 環境の物理特殊の一般枠に対して概ね何らかの仕事ができる最強の禁伝。初手置きで比較的不利をとるのが特殊禁伝・コライ・カミ(ブエナ・襷全て)・対策枠一般ポケ(ハッサムゴリラヌメル原種ガチグマ)くらいであり、通常多く採用されるパオウーラディンルーカイリュー赫月ガチグマ等には有利なため、展開のプランニングがしやすいのが大きな強みです。

 オボンのみを採用することによってノマテラ赫月ガチグマを瞑想ドレキで起点にする動き、ウーラの水流連打への耐性、パオへの鬼火外しのリカバリーが効きやすいなど挙げるとキリがないほどのメリットがあるため、採用するのであればオボン一択だと思います。

 一般的には黒バドの行動保証を検討する上では襷が最優先で検討されがちですが、僕自身は現環境では行動保証として不十分であると考えているため全く別物だと思います。

 具体的には、環境的に黒バドの処理が①対策枠の選出②襷を盾にした打ち合い③テラス強要→ノマテラ神速のようなピンポイントor直線的な動きにかなり依存している現状、ノマテラや襷のバドはそのまま使ってしまうと対策側の狙い通りになってしまう印象を受けます。勿論それらの黒バドで結果を出されている方も多くいますが、選出順や構築構成が全く異なる黒バド構築になってくると思います。

 また黒バドを使う上では本来同速ゲーを考える必要がありますが、鬼火バドの利点は「黒バドが出てこない盤面で一般枠をエサに先に展開できる」ことにあります。当然黒バドなので元々対面性能も十二分に高いうえに、対物理は鬼火+オボン、対特殊は瞑想+オボンで比較的安全に起点にできるため対策枠ではない一般ポケモンにはほぼ負けません。そのためこちらが後発から投げない限り、素の黒バドミラーが起こることはほぼなく、対面する頃には先に展開ができている状況を作ることができます。

 それでも偶発的に発生してしまう初手黒バドミラーには「黒バドが黒バドの前で悠長できない圧」を活かしてディン引きをすることで襷・スカーフ等の初手置きにも比較的安全に展開が出来ます(引きに合わせた草技はダメージ量を確認しつつ、必要であればディンにテラスを切ります)。

 鬼火の命中率は当然気になるところですが、鬼火自体で有利不利が変わる対面があまりにも多すぎるうえに、裏の起点作成まで可能になる技であるため、個人的に変える余地はありません。また鬼火の外しが即負けに繋がらずにカバーできる構築を組むこと自体は可能だと感じたので今後より開拓されていく気がします。

 

※3:00 追記(なんか凄く後付け感あって悲しいですが)

 構築にカミと黒バドの両方を採用しているのはめろさんの二鋼定理をイメージしてます。黒バドの処理ルートとしてのノマテラ鉢巻カイリューを許さないためのゴースト2枚編成です。既存の回答を許さないという意図を持って採用しています。超有名な記事なので見たことがない方は調べましょう。

 

 パオジアン@命の珠 氷テラス 

 

 155-189(252+)-101(4)-×-85-187(252)

 氷柱/礫/不意/剣舞

 

 構築の核その2というより全試合投げたエース。

 構築に絶対的に必要な「相手の黒バドをテラス択なく処理ができる」という役割を担いながら、その圧倒的な汎用性でほぼ全ての禁伝に出していける最強のポケモン。鬼火・アンコ・欠伸・挑発・テラスなどを駆使して1ターン剣舞できてしまえば余裕の3タテコースに入れるので、「どうやってパオ圏内に入れるか」だけを考えてプレイングを詰めていきました。

 今期増加傾向にあったコライには多くの場合テラス前後に先制技が一貫しないため、礫不意の両採用が明確に活きていました。

 テラスは氷。剣舞珠テラ礫で多くのミラコラバドを破壊しました。

 型としては比較的メジャーですが、前シーズン途中に流行していた印象があり、あえてズラしてこのタイミングで採用してみましたが大正解でした。

 もしかしたらHABベースとかにして積む余裕をもっと作れるようにした方が良かったかも。

 ハバタクカミ@エナジー 悪テラス(地面テラス)

 

 159(228)-54-116(244+)-156(4)-156(4)-159(28)

 

 HB:ディン意識HBベース、水流の乱数意識

 S:158ライン意識で抜き調整

 ムンフォ/マジフレ/挑発/痛み分け

 

 特殊禁伝+パオウーラのような並びへの初手要員。

 特にマジフレが偉く、ハッサムを焼くだけではなくパゴスやルナアーラにマジフレ+痛み分けで強制的に削りを入れてパオ圏内に押し込む動きを忠実に遂行してくれました。

 また元々意図はしていなかったのですがミライのc-1EFボルチェン+パオの礫を耐えて痛み分け→ムンフォで対面勝つといった動きをずっと繰り返していたので、HB振りは非常に活きていたと感じました。

 挑発痛み分けにすることでディンが絡むステロ展開にも大きな削りをいれながら試合を進められるのが非常に強かったです。

 カミ自体が強い一般枠であるところのパオウーラガチグマカイリューディンルーあたりに強く、単体の通りがすこぶるよかったため採用しましたがこれも大当たりでした。

 テラスは悪。途中で増えていたオーロンゲ軸に挑発を拒否しながら挑発を打つことで最悪片壁のみでとめながらパオ圏内に押し込む意図がありました。ただ後から振り返ればカミパオバド選出時にスカーフミライのイナドラ連打で負けていたであろう試合がそこそこあったので地面で良かった気がします。バドのショックにも耐性がついて偉いと思いましたが、実際テラスを切る機会はほぼ訪れませんでした。

 

 ヘイラッシャ@ゴツメ 鋼テラス

 

 257(252)-120-176(196+)-×-93(60)-55

 HD:187カミのテラ眼鏡ムンフォ耐え

 ウェブタ/ボディプ/欠伸/眠る

 

 コライザシをゴリゴリ削って欠伸する枠。

 終盤増加したコライに対してパオとセットで投げました。前期1位のりょんさんの記事を見て「エースの圏内に入れるために投げる」が強そうだと思いゴツメでの採用。実際にバドパオカミでコライにテラス圧をかけながらラッシャに引いて削り、欠伸とボディプを使ってコライを削ることでパオの不意or礫圏内に入れる動きが強力でした。

 テラスは鋼。構築単位で薄いトリルガチクマに対してテラスを切りながら欠伸を打つ動きを念頭に採用しました。白バドの電気+氷の範囲も等倍以下に抑えられるので、このポケモンにテラスを切らなければいけないタイミングに1番必要なテラスとして機能してくれたと思います。

 またこの構築のラッシャはコライザシへの選出時の強さにとどまらず①パオの型を選別する②スカーフウーラの被選出率を下げる③カミのHBライン(晴れ電気テラバ耐え=晴れ炎テラニトチャ耐え)と合わせたカミコライ対面ムンフォ突っ張りの正当化に貢献していました。③についてはHB眼鏡カミを使っていた時に気が付いただけなのですが、「ムンフォ打たない読み非テラス突っ張り」というレートでありがちかつ通されるとストレスの溜まる動きに対して、ある程度合理的な言い訳を持ってムンフォが打てますよという余談です。 

 更に余談ですが、ミライ入りの水ウーラはラッシャをいないものとして選出されるので「ミライ入りにラッシャを投げることができる理屈」があると面白そうだなと最終日に対戦していて思いました。ホントに余談です。

 

 ディンルー@残飯 草テラス 

 

 257(212)-131(4)-176(116+)-×-120(156)-68(20)

 調整は既存の残飯個体の流用。

 岩石/カタス/ステロ/飛ばし

 

 バドパオのサポート役。

 岩石(s操作)がかなり強いと感じていて、黒バドミラー・スカーフ個体への一次的な回答になる(引きや身代わりを考えたら万能ではないという意味で)ことや、アンコカイリューに打点を持ちつつ自力でアンコから抜け出せる手段があるのは強みだと思います。また前述の通りパオをいかに通すかを考える構築であるため、カタスやステロといったダメージソースが非常に強力でした。

 テラスは草。黒バドへの安全なテラス(宿木無効まで考えると非常に偉い)としてもう少し考慮されるべきであると感じる一方、普通の構築に採用するにはパオが厳しいという意見は間違いなくあります。今回は構築単位でディンパオ(零度や電テラがあればラッシャまで)を見て出てくる初手襷パオを鬼火バドで餌にするところまでが構築コンセプトであり、パオディン対面が発生しにくい構築となっていることでこのテラスが採用できている部分は大きいと思います。構築単位で割と無理寄りだったオーガ軸にも申し訳程度に初手投げれる駒になったのでテラス選択自体は正解でした。ミライ相手には氷テラ・マジシャばかり撃たれたので途中からカミスタートで固定化してディンは投げませんでした。

 

7/15 補足 yomaさんありがとう。

 ミライドン入りへの考え方。

 ミライ構築のvsディンの回答は最優先事項になるので、ほぼ構成上水ウーラorパオによるディンへの崩し(テラス強要からのミライを通すプラン)が組み込まれています。ウーラパオへのラッシャ引き自体は成立し得るものの、ラッシャミライ対面の流星群orマジシャからのディン削りプランを拒否する手段がありません。つまり火力・範囲・処理速度を考えた時に、ミライ+パオorウーラに対してディン+パオウーラ受けのサイクルは成立しません。その上ミライには蜻蛉返りまであるとなると、ディンを投げてミライを見ること自体は厳密には厳しいとなるはず。

 解決のパターンとしては、①パオorウーラvsディンルー対面からA振り妖テラバのような形で役割対象を反転させる動きor②ディンを囮に使う構成 のどちらかがわかりやすいです。

 ディンルーがいるならパオウーラ+ミライの構成はほぼ必須となるのであれば、初手からディンの崩し枠に強いコマを入れれば解決しませんか?という認識からこの構築では②を採用。

 初手鉢巻ウーラ+裏ミライの構成に初手ブエナカミを置くことで、「崩し役ウーラへのテラス強要=パオの不意礫での両縛り」を初手の出し勝ちだけで成立させます。

 「ミライに強いディンに強いパオウーラ絡めた選出」へのメタなのでもう一段階先のメタのお話です。

 

 カイリュー@ダイス 鋼テラス(炎テラス)

 

 167(4)-204(252+)-115-×-120-132(252)

 スケショ/炎パン/竜舞/アンコ

 

 強かったけど最後まで構成やテラスに悩んだ枠。

 スケショ竜舞アンコ自体は強かったですが、カミにマジフレを採用してから対ハッサム要員として投げることがほぼなくなり、アマガもほぼ見なかったうえにパオで崩していたため炎パンの価値を強く感じることができないまま最後まで使っていました。

 テラスは鋼。元々は炎パンのリーチや対ホウオウクレベに竜舞から崩しにいく動きを取れると思い炎テラにしていましたが、友人が使っていたフロルルギア構成に隙を見せる(ルギアがノーマルだとバドでも崩せない)と感じたため、対応幅を広げるために鋼テラスにしました。結果全く当たらず、ホウオウにはしっかり負けました。

 カイリューを補完枠に採用できている時は強い構築が組めていると感じることが多い(カイリューで構築の苦手な部分を誤魔化しやすいため)ですが、今回はまとまりきっていなかったのが反省点です。

 

・選出

 vs黒バド 初手バド+パオ@1 or 初手カミ+パオ@1

 vsコライ パオラッシャ@1 カミ多め

 vsミライ 初手カミ+パオ@1  バド多め

 vsザシ  バドラッシャ@1

 vsパゴス カミパオカイリュー(ほぼ毒菱のため)

 その他禁伝には取り巻きを見て柔軟に投げました。

・重い相手

 ホウオウ軸受けループ

 →orionさんには完敗でした。 

  ここを切ってスタンへの回答を重視しました。

  素直に厳しかったです。

  カイリューで回答を持ちたかったところ。

 初手電磁波カミ・電磁波カイリュー始動

 →他で削って礫で押し込む動きで誤魔化しました。

  ブエナカミミラーによく負けたのでsは要調整。

  このカイリューは厳しいです。特にザシ入り。

  

・さいごに

 悔しいの一言です。

 正直こんなに悔しいことはないです。

 それでもこのゲームは名前や肩書きでプレイするゲームではない、僕のようなプレイヤーにも真剣に取り組めばチャンスがあるんだなと強く感じることができました。

 「まずは保存して1桁を踏んでから」とずっと思い込んでいましたが、僕自身が壁を作っていたからダメだったんだなと痛感しました。

 7月からは元々運営していた「じんポケ」に戻ります。メンバーで同い年のyomaさんも一桁を取りました。ホントに凄く刺激になりました。おめでとう。

 

 僕は今日の悔しさを死ぬまで忘れないと思うので、悔いが残らないようにこれからも努力し続けます。最終日お疲れ様でした。

・Special thanks

・時間も厭わず構築をずっと一緒に練ってくれた

 ネリジオ(@Eyeglasses_0615)くん

 きらふろ(@kira_furo)さん

・僕のプレイヤーとしての目標で最高の友人である

 めろさん

・最終日に見守ってくれた

 スペードさん(@j99hf)

・今月色々と話に付き合ってもらった

 上記の皆さん

 ぼーれーさん

 らいのくん(@96rh1no_to_V)

・オフで仲良くしてくれた皆さん

・いつも肉焼いてるこんのアニキ(@KON_POKE0702)とみんな

・鬼火を外さないバドをくれたワダチさん

 

 ありがとうございました。

 引き続きよろしくお願いします。

 

 じんポケの皆さんご迷惑をおかけしました。

 ごめんなさい。

 また一緒に頑張りましょう。

 

・最終結果(画像)